マイホームを買うか賃貸で一生暮らすかは人生の大きな決断の一つだと思います。
この議論は古くからされ尽くしていますが、どちらをとってもメリットデメリットがあり、この先も永遠に続くことでしょう。
私も昨年三十路を迎え、結婚もしたことでこの議論について真剣に考えなければならない時期になりました。
私の実家は一戸建てということもあり、少し前までは完全に持ち家派だったのですが、結婚して色々な人生を考えるうちに今では賃貸派に傾いています。
この記事では私が持ち家より賃貸を勧める理由について、具体的なシミュレーションも交えてご紹介します!
・持ち家と賃貸を支払いシミュレーションで比較する
・私が賃貸を推す理由は金銭面以外にもあります!
金銭面でのシミュレーション
まず気になるのが持ち家と賃貸でどれだけ支払額の差が出るのかということです。
持ち家の方はローンを返済し終えればあとは管理費のみになるので、後になればなるほど得なことは分かります。
一方家賃であれば自分達の暮らしに応じた最適な大きさの部屋を選ぶこともできます。
では持ち家と賃貸の損益分岐点はどこにあるのでしょうか。
ここからは30歳でマイホームを購入した場合と一生賃貸で住み続けた場合のシミュレーションをしてみます。
モデルケース
モデルケースとなるのは30歳で結婚し、二人の子供を授かった夫婦です。
一般的なケースよりは少し子供が生まれるのも早い気がしますが、私の周りではじゃんじゃん子供が生まれていますので問題ないでしょう(笑)
具体的には下記のように、マイホームの場合は一生同じ家で過ごしますが、賃貸の場合は子供が成人後4LDKから2LDKのマンションに引っ越します。

比較しやすいように持ち家の方も一軒家ではなくマンションを購入してもらいます。
そして今や人生100年時代ですので、せっかくなので100歳まで生きる前提でシミュレーションしてみましょう。
マンションの平均相場
重要なのがどこでマンションを買うかですが、私が関西に住んでいるというのもあり大阪でマンションを購入してもらいます。
どうせマンションを買うなら便利な場所が良いですからね!
大阪で真っ先に思いつくのは梅田などがある北区ですが、ここは超高級マンションなどもあり相場がとんでもないことになっています。
そのため大阪府で住みたい街ランキング第1位である吹田市にマンションを買うことにしました。
ちなみにランキングはこのページを参考にしました。
吹田市のマンション相場を調べてみると、下記の通り4LDKで14.3万円、2LDKで10.7万円という結果でした。

家賃派の場合は50歳で子供が巣立った後に引っ越しをする想定なので、引っ越し費用として20万円を計上します。
次に新築マンションを吹田市で購入した場合の相場を調べます。
新築マンションの相場は下記の通り4LDKで5,223万円でした。

マンションエンジンのページより
さらに、新築のマンションを購入するときはローンを組みますよね?
ローンを組めば当然金利もかかってくるので、支払金額は5,223万円よりは高くなります。
ただし全額ローンというのも酷なので、頭金1,000万円を入れて4,223万円のローンを組んだ時のシミュレーションをしてみました。


現在フラット35の固定金利が1.18%なので、それで35年まわすとローンの総額は5,156万円となり、月々122,785円ずつ返済する想定になります。
またマンションを購入すると必ず管理費や修繕積立費がかかります。
世の中の相場は大体2万円ぐらいらしいので、今回も月々のローン返済額に2万円を足してシミュレーションしてみます。
これでシミュレーションのための前提はすべて説明しました。
まとめると下記の通りとなります。
・30~50歳まで4LDK(家賃14.3万円)、50~100歳まで2LDK(家賃10.7万円)のマンションに住む
・引っ越し費として50歳時に20万計上する
・30歳で5,223万円のマンションを頭金1,000万円で購入
・管理費+修繕積立金として月々2万円計上
シミュレーション結果
これまでの前提でシミュレーションしてみた結果は下記の通りとなりました!

この通り、持ち家派の方はローンの返済が終わると同時に急に傾きが緩やかになり80歳前後で賃貸派の支払総額を下回ります。
つまり賃貸と持ち家の損益分岐点は大体80歳ぐらいということですね。
賃貸の場合、2LDKの家に引っ越すことで50歳からやや傾きが緩やかになりますが、やはり一生家賃を払い続けるという意味では持ち家には勝てません。
とはいえ、持ち家の方も80歳になる頃にはマンションも築50年です。
管理費や修繕費も当初よりも多くかかるでしょうし、マンションもぼろくなったから引っ越したいという欲も出てくるかもしれません。
金銭面以外での賃貸派のメリット
金銭面でのシミュレーションをしてみましたが、皆さんどう感じたでしょうか。
「やっぱり長く住むほど持ち家の方が安く済むじゃん!」
という意見もあると思いますし、
「築50年のマンションに住むのはちょっとなぁ…」
という意見もあるかと思います。
確かに長い目で見れば金銭面では持ち家の方が有利かもしれません。
しかし私が賃貸派になった理由は金銭面だけではありません。
ここからは金銭以外の部分での賃貸のメリットをご紹介します。
生活に応じて柔軟に住居を変えられる
人生100年の中では様々な想定外の出来事も起こりえます。
例えばいきなり転勤で僻地に飛ばされてしまったり、子供が早く家を出てしまって夫婦二人暮らしになってしまったりと…
子どもが生まれてこれからって時に単身赴任は辛いですし、また夫婦2人で4LDKはさすがに持て余しますよね。
今の時代理不尽な転勤はあまり聞かなくなりましたが、それでも仕事や生活環境の変化で住居を変えたくなるシーンはよくあると思います。
そういう場面ではやはり柔軟に住居を選べる賃貸は強いです。
家を買うのは悪く言えばその地と心中するということでもあるので、ある程度の我慢は強いられます。
30歳の時点でその後70年の見通しを立てて家を買うなんて不可能に近いのではないでしょうか。
賃貸であれば様々なシチュエーションに合わせて最適な家選びが出来ます!
ローンという縛りがない
ローンを月々返済するのと、家賃を毎月支払うのは同じようで実は全然違います。
ローンはいわば借金と同じなので、何が何でも全額きっちり返済する必要があります。
その点家賃は最悪払えなくなったら、もう少しレベルを落とした賃貸を探せばよいだけですよね。
つまり賃貸にすることで他の部分でリスクをとることが可能になります。
最近の社会では終身雇用制度が崩壊しつつあり、企業に守られる時代は終わりました。
これからは一人一人が将来を考えて未来を切り開く時代です。
例えば何か新しい事業を始めたいと思っても、ローンの返済を考えれば一歩踏み出すことが出来ない人も多いでしょう。
賃貸であれば家賃をコントロールできるので、多少のリスクは許容できます。
このように賃貸にすることでより人生の選択肢が広がると私は考えます。
まとめ
持ち家と賃貸について金銭面とそれ以外の面で比較してみました。
現代ではサブスクの流行など、モノを所有しないことが主流となってきました。
背景にはやはり生活や仕事環境の多様化があると思います。
家選びにおいても賃貸が有利と考えるのは、その多様化に柔軟に対応できるからです。
私は家賃派なので家賃の良い部分ばかりを強調してしまいましたが、持ち家派の人にも色々な意見はあるでしょう。
私はそれも人それぞれで良いと思います。
もしかしたら数年後子供が生まれる頃には私も持ち家派になっているかもしれません。
その時にこの記事を見返してあの時は自分も若かったな思えれば、それはそれでこの記事を書いた意味があります(笑)
みなさんは賃貸派と持ち家派どちらでしょうか?
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