個別株分析

成長株銘柄分析③~クアルトリクス(XM)~

この記事では成長株投資家の管理人が今注目している成長株を紹介しています。

前回、前々回と日本株が続きましたが今回は米国の成長株です!

米国株の調査はIR資料が英語なだけに調査に調べるのに非常に手間がかかるため、私自身あまり多くの銘柄を調査は出来ていないのですが、今回はそんな中でもクアルトリクス(ティッカー:XM)という企業をご紹介したいと思います。

前回、前々回の記事はこちら↓

成長株銘柄分析①~rakumo(4060)~今回は新たな企画として成長株投資家である筆者が、銘柄分析の一環として今注目している銘柄についてこのブログで紹介していきたいと思います。 ...
成長株銘柄分析②~デコルテHD(7372)~この記事では成長株投資家の管理人が今注目している成長株を紹介しています。 前回はSaaSを展開するrakumo(4060)を紹介し...

広い広い米国株の世界ですが皆さまの銘柄研究の参考になれば幸いです!

※あくまで銘柄分析のメモの一環なので詳細については各自で調査した上で自己責任での売買をお願いします(紹介する銘柄は私が持っている銘柄とも限りません)

基本的なデータ

企業概要

クアルトリクスの企業概要は以下の通り

クアルトリクス・インターナショナルは、米国に本拠を置くソフトウェアテクノロジー企業である。組織のためのソフトウェアを開発する。XMプラットフォームは、顧客、従業員、ブランド、および製品というビジネスの4つの重要な兆候にわたって、組織がフィードバックやデータを収集するのを支援する目的で構築されている。(マネックス証券銘柄スカウターより)

クアルトリクスはexperience managementをテーマとしたソフトウェアを提供しています。experience managementとはその名の通り人々の体験や経験を管理しようというs主旨で、顧客・従業員等ステークホルダーの声に耳を傾け、最終的には顧客満足度や従業員満足度の向上を目指します。

日本語の公式サイトは↓

https://www.qualtrics.com/jp/

 

昨今では商品やサービスを提供するだけでなく、そこから得られる顧客の声を反映してより満足度の高いサービスに作り替えることで売上継続率を高めることが重要となっています。

最近はストック型ビジネスが株式市場でも注目されていますが、契約継続のためには断続的なサービス向上への取り込みが必須ですよね

具体的なサービス内容としては顧客体験、従業員体験、製品体験、ブランド体験の4つの分野にフォーカスし、それぞれの改善施策を一つのプラットフォームで提供しています。

さらにデータを収集するだけでなく、そこから改善アクションを促すところまで支援してくれるのがXMの特徴。

「データは収集するからそれをうまく使ってね」というサービスが世の中には多いですが、上記のようにニーズから優先順位をつけさらにどうアクションしていけばよいかを示してくれるのは使う側にとってもありがたいですね。

 

上場日は2021年1月28日

クアルトリクスは上場してから日が浅く、上場日は今年の1月28日でした。

もともとは2018年に上場予定でしたが、上場直前になって突然SAPがクアルトリクスを買収し上場中止となる事件がありました。

今回はそこから2年の時を経てSAPからのスピンアウトという形で再度IPO申請することになっています。

決算データ

具体的な数値を見ていきましょう。

  • 株価 33.57ドル(12/13時点)
  • 時価総額 19,088百万ドル
  • PSR(四半期ベース) 17.5倍
  • 四半期売上成長率(YonY) 40.9%

上にあげた数値は私が米国成長株を分析する上でまず最初に確認する最低限の指標です。

時価総額は日本円で約2兆円と米国成長株の中ではまぁまぁの水準です。一方でPSRは17.5倍四半期の売上成長率や他の成長株と比べるとやや低い値となっています。

最近は利上げで市場全体が成長株にとって向かい風の環境になっているので、適正なPSR水準も変わってきていることもありますよね

 

こちらは2021年3QのIR資料から拝借したグラフ。

売上自体は昨年度から成長率が加速度的に伸びてきていますね。さらに素晴らしいのはストック収入を示すサブスクリプションの売上も50%近い割合で成長していることです。

新しい顧客を獲得するだけでなく一度サービスを利用した顧客からは継続して契約をとれているということですね。

2021年4Qのガイダンスは以下の通り。成長率は3Q並を予想しています。

 

メインはアメリカ国内での展開ですが、最近では国外での売上比率も徐々に上がっています。

日本国内でも様々な有名企業での導入実績があります。クアルトリクスの日本支社も2018年に設立されたようで、今後も様々な企業に導入されることが期待できます。

チャート

チャートも確認しておきましょう。

株価は上場後下落したのち、前述の3Q決算での高評価により46ドル程度まで上昇していました。

しかし11/4に公募増資を発表してからは需給の悪化により株価は32ドルまで下落しております。

まだIPO間もないことから乱高下を繰り返していますが、今後も安定した高成長を続けることができれば他のグロース株同様株価ももう少し評価されてくると思います。

事業分析

基本的な数値を見たところで、クアルトリクスの事業について詳細に確認してみましょう。

高いサブスク比率と豪華な顧客基盤

まず挙げられるのは前述した高いサブスクリプション比率と、さらに名だたる有名企業が次々とクアルトリクスのXMを導入している点です。21年3Qには以下の顧客と新規で契約を結びました。

中にはZOOMDOORDASHなど今急成長している企業も含まれていますね。

それらの企業にとっては顧客の声を分析することは最重要ポイントであり、また事業拡大していく中で社内に向けた従業員満足度向上の施策も必要です。

それらを一遍にフォローできるソフトウェアであるXMが採用されているということですね。

クアルトリクスの背後には巨大ERPシステムであるSAPがついているので、SAPを導入している企業であればCSやESも同じ系列のクアルトリクスのソフトで試してみようとなるのかもしれません。

Clarabridgeの買収によるさらなる機能追加

21年3Qには会話分析サービスを提供するClarabridgeを買収し、会話型分析をXMのプラットフォームに追加しています。

Clarabridgeでは以下の様な構造化されていないtwitterやチャット、製品レビューなどから情報を収集します。

これによりカスタマーがどこで発言してもその内容を製品のフィードバックにつなげることができるようになりました。

XMとは相性ピッタリの買収とも言えますね。

事業リスクについて

続いてクアルトリクスが展開する事業のリスクについて確認してみましょう。

同業他社の存在

これまでの銘柄分析でもリスクとして挙げてきましたが、顧客従業員満足度向上という大きなテーマであるため同じようなサービスを展開する企業は多いです。

今後グローバルにサービスを展開する中では現地企業がすでに開始しているサービスが大きな存在となるでしょう。

 

例えば日本ではアトラエという企業が展開するwevoxというアプリが大木の企業で採用されているようです。

https://get.wevox.io/

wevoxは特に社内向けに特化したアプリで組織のマネジメント支援、離職率の改善、生産性の向上のために様々なデータ解析機能が備わっています。

やはり国内で展開されているアプリやサービスのほうが導入する側としては安心感もありますよね。SAPのネームバリューとともにクアルトリクスがどうグローバル展開していくかは注目したいと思います。

短期的な需給の悪化とグロース株への向かい風

これは事業リスクというよりも投資リスクなのですが、チャートの頁で説明したように直近の公募増資により需給は正直よくありません。

現在は底値で推移ししている状態ですが、上場後に買った人たちの売り圧力があるので簡単には株価は上昇しないと思います。

 

また気になるのは最近テーパリング開始による利上げを織り込む形で、これまで市場をけん引していたグロース株が軒並み下落していることです。

今後利上げによる金融引き締めで市場の主役が成長株からバリュー株へと移っていくのであれば、クアルトリクスを取り巻く投資環境は少し厳しいものになると予想されます。

最終的に株価は企業の業績に収束するものと考えていますが、しばらくは低迷する可能性も十分にあると考えて投資戦略を立てたほうがよさそうですね。

まとめ

成長株分析の第三弾として米国株のクアルトリクスを分析してみました。

個人的に成長株を見るときは高いリターンを得るために低時価総額の銘柄をよくチェックするのですが、米国株に関しては臨機応変な対応が難しいのである程度時価総額がある銘柄のほうが良いと思っています。

今回紹介した銘柄はほかのグロース株と比べてPSRは低いうえに、サブスクリプションの成長率が高く顧客基盤も安定しているということで将来にはかなり期待しています。

ただし足元の投資環境は決して成長株にやさしい環境とはいいがたい状況です。

安易な成買いは厳禁で市場の出方を伺いながら慎重に投資していきましょう!

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はるまき
年齢 : 30代前半 性別 : 男 職業 : IT企業勤務、日本株投資家、初心者ブロガー Love : 水泳、テニス、英語、投資に関すること 時は人生100歳時代!お金にまつわるあれこれを20代、30代の目線から真剣に考えていきたいと思います!