個別株分析

成長株銘柄分析②~デコルテHD(7372)~

この記事では成長株投資家の管理人が今注目している成長株を紹介しています。

前回はSaaSを展開するrakumo(4060)を紹介しましたが、今回はIT業界からは離れて直近2021年6月にIPOしたデコルテHD(7372)を紹介します。

前回のrakumo分析記事はこちら

成長株銘柄分析①~rakumo(4060)~今回は新たな企画として成長株投資家である筆者が、銘柄分析の一環として今注目している銘柄についてこのブログで紹介していきたいと思います。 ...

成長株と言えばIT業界をイメージしがちですがそれ以外の業界の魅力も感じていただければと思います!

※あくまで銘柄分析のメモの一環なので詳細については各自で調査した上で自己責任での売買をお願いします(紹介する銘柄は私が持っている銘柄とも限りません)

基本的なデータ

企業概要

デコルテHDの企業概要は以下の通り

フォトウエディングサ−ビス会社。ウェディングフォト事業(首都圏・関西圏・名古屋・福岡・沖縄にスタジオを設営、フォトウエディングの撮影サービス)、アニバーサリーフォト事業、フィットネスの3事業。(マネックス証券銘柄スカウターより)

デコルテHDは主にウェディングフォト事業いわゆるフォト婚を手掛ける会社です。

近年は盛大に関係者を集めてお金をかけた結婚式よりも、必要最低限にまとめたスマート婚や海外や国内のリゾート地などでウェディングドレスの写真だけを撮るフォト婚というものが流行り出しています。

私も2年前にささやかながら結婚式を挙げましたが、ドレスの小物や会場の飾りつけなどあらゆるものにお金がかかりトータルでは結構な額になりました。

その際に費用の概算等まとめた記事も書いているので是非参考にしてみて下さい。

結婚式ってどれぐらいかかる?カジュアル婚で実際にかかったお金を大公開!結婚式を挙げたいけど、あんまりお金もかけたくない… そういうカップルも世の中には多いと思います。 以下のゼクシィの調べによる...

 

最終的には結婚式をやる方向になりましたが、当初はフォト婚も選択肢としてかなり有力でした。デコルテではこのようなフォト婚や別撮りと呼ばれる結婚式や披露宴とは別日で結婚写真を撮影するサービスを展開しています。

※この記事の画像はすべて2021年9月期第3四半期決算説明資料より取得しています

ウェディング業界全体のトレンドとしても、従来の集合型結婚式への関心は下降傾向。

今回紹介したフォト婚や別撮りに対するトレンドが高まっているようです。

昨年から続いている新型コロナウィルスの影響で対面形式の結婚式からオンライン結婚式への関心が高まっているのも大きな要因ですね。

今では婚姻組数に占めるフォトウエディング実施率は52.8%と半数以上が別撮りまたはフォト婚を行っているようです。

決算データ

具体的な数値を見ていきましょう。

  • 株価 1,235円(8/20時点)
  • 時価総額 70億円
  • PER(予) 13.2倍
  • 自己資本比率 28.8%

デコルテHDは2021年6月22日に新規上場しました。

現時点で時価総額は70億円、PERは2021年9月期の予算で13.2倍成長株として分類するならかなり低い値です。

肝心なのは決算の数値ですね。2021年9月期第3四半期の数字を見ていきましょう。

第三四半期の累計で売上は前期比+30%、営業利益は+191.1%となっています。対予算では営業利益はほぼ通期達成していますね。

 

ただし通期では昨年新型コロナウィルスの影響で一時的に売上、営業利益は落ちており今期はその前の水準に戻るという想定。

株探 デコルテHD決算ページより

営業利益はこのままの進捗で行けば10億は硬そうで、そうなると営業利益率は20%を超えます。コロナ前は19%程度だったのでこのコロナ禍で無駄を省き営業利益の出せる筋肉質な経営が出来るようになったという点は評価されるべきかと思います。

上場前でも売上、営業利益ともに毎年20%ぐらいの成長性はありますので、これでPER15倍弱というのは割安な水準のように思えます。

事業計画及び成長可能性に関する事項より

チャート

チャートも確認しておきましょう。

6月に上場して以来下落が続いていましたが、第3四半期決算の発表と共に大きく上昇しました。ただ最近は市場の低迷もあり決算発表後の水準まで下落してきています。

公募価格は1,720円なんですよね…市場からは先行き不安もありあまり評価されていないようです

事業分析

基本的な数値を見たところで、デコルテHDの事業について詳細に確認してみましょう。

フォトウェディングを取り巻く環境

企業概要のところで少し説明した内容ですが、デコルテHDが手掛けるフォトウェディングに関する環境は追い風です。

少子化に伴い日本の婚姻数自体は年々下落しているものの、相対的にフォトウェディング市場は安定的な成長が続いており、別撮りを実施するカップルは5年前の59.4%から2020年は67.8%まで上昇しています。

近年は若者の車離れに代表されるように、モノに大きなお金をかけて所有するという文化が薄れてきており、その意識もあってか大々的な結婚式を執り行うカップルも減ってきているようです。

招待する人が増えるほどいろいろ気もお金も使うし、結婚式をスマートにして別のところにお金を使おうという気持ちになりますよね

高い営業利益率

デコルテHDを投資的観点で見た時に特徴的なのは20%に迫る高い営業利益率です。

以下の記事ではウェディング業界の営業利益率は大体が5~10%程度らしいので、それらの2倍ほどの利益率をあげていることになります。

その高い営業利益率の要因は何か。

企業の説明資料ではフォトウェディングにまつわるサービスを一貫して自社で提供することで店舗での営業利益率は30%超を達成できているようです。

また集客にはSNSや検索等を使ったWEB集客を重視しており、集客の90%以上が自社サイト経由での申し込みとのことでした。

利用したユーザーがSNSで拡散して、さらなる集客につなげられる仕組みは強いですね。Google検索の上位をきっちりキープしている点もポイントが高いです。

SNSでの媒体が多いのはそれに裏付けられた高品質なサービスを提供できているということにもなります。

事業の拡張性

フォトウェディング以外の成長戦略として、デコルテHDではライフイベント領域でのフォトニーズにも参画しています。

まだ売り上げは四半期で1,300万円ほどですが、成人式やペット写真などトレンドに即したサービス展開もおこなっていくようです。

うちもわんこを飼っているので、一度ちゃんとしたスタジオで綺麗な写真撮ってもらいたいですね~♪

事業リスクについて

これまでは事業の良い面ばかり見てきましたが、考えられるリスクについても見ていきましょう。

参入障壁の低さ

フォトウェディング事業は比較的参入障壁が低い分野であり、専用のスタジオがあれば既存のウェディング業界の企業でも簡単に始められると思います。

実際式場を運営する企業でも近年の需要を取り込んでフォトウェディング事業を始めようという会社は多いはず。

現在は撮影組数でシェアNo.1を誇っているデコルテHDですが、参入障壁が低いゆえに何かふとした不祥事があれば他の企業にシェアを奪われる可能性はあるでしょう。

そこは高品質なサービスと消費者の信頼によるところではありますが、サービスに対する評判は常に注意をしておく必要がありそうです。

婚姻組数の減少

フォトウェディング業界自体は安定的に成長しているとありましたが、日本の婚姻組数自体が減少しているのはやはり気になる部分です。

全体的な母数が減少している以上、どこかでフォトウェディング事業の成長も頭打ちになる時がくるでしょう。

それは会社側も意識していると思いますが、その時のために柱となる別事業の育成は必須です。投資家としては他事業の育成状況もチェックしておきたいですね。

ロックアップの解除

これは事業というより投資する上でのリスクですが、IPOした企業には元々株を持っていたファンドやベンチャーキャピタルが上場後に株を売却できない条件=ロックアップ条件というものがあります。

デコルテHDの場合は以下の通り。

やさしいIPO株の始め方より

保有割合を見るとキャピタルファンドが全体の87.52%とほとんどを占めており、今回の上場はファンドのEXIT案件とよく言われています。

そのファンドのロックアップ解除条件が上場後360日経過もしくは株価が売出価格の1.5倍となった場合です。

360日の方は良いとして売出価格が1,720円なので、株価が1.5倍の2,580円を超えると87.52%を保有するファンドが売却できることになります。

現在の株価はまだその半分程度なのでしばらくは安心ですが、もしも株価が高騰するようなことがあればロックアップの解除条件も注意しておいた方が良いでしょう。

まとめ

成長株分析の第二弾としてデコルテHDを分析してみました。

IPOから日が浅いということでしばらく株価も乱高下する可能性は高いですが、現在の成長率で今後も順調に業績が推移していけば十分に割安の水準だと思います。

成長株はよくSaaSやDXなどIT業界の方に目が行きがちですが、他の業界でも高い営業利益率で素晴らしい成長を遂げている企業はたくさんあるので、そちらの方も是非チェックしていきたいですね。

関連記事

成長株の分析方法について解説しています。

すぐ実践できる!企業分析のやり方を解説(成長株編)日本の株式市場には3,600を超える企業が上場しています。その中から今後成長する企業を探し出すのは困難だと思います。この記事では誰でもすぐに実践出来る成長株の探し方~企業分析のやり方について解説します!...

ブログ村にも参加しています。ぽちっと応援のほどお願いします!
にほんブログ村 株ブログ 米国株へ

ABOUT ME
はるまき
年齢 : 30代前半 性別 : 男 職業 : IT企業勤務、日本株投資家、初心者ブロガー Love : 水泳、テニス、英語、投資に関すること 時は人生100歳時代!お金にまつわるあれこれを20代、30代の目線から真剣に考えていきたいと思います!