時は2020年!昨年の株式市場は米中貿易戦争のいざこざがあったものの、終わってみればダウ平均は年初来22%と歴史的な上昇幅で1年を終えました。
昨年の今頃は逆イールドカーブだの景気後退の始まりだの言っていましたが、結局はそこが底でしたね。
強気相場は、悲観の中に生まれ、
懐疑の中に育ち、楽観の中で成熟し、
幸福感の中で消えていく
よく言われている株式市場の格言ですが、まさに去年の今頃が悲観の真っただ中で、昨年は懐疑の中に育ったという感じでしょうか。
まだ米中貿易は第1フェーズの合意に至ったのみですが、市場参加者が楽観に変わるタイミングに注意してポジションも調整したいですね。
そして私の2018年の12月から始めた米国株もついに2年目に突入しました。
今回は普段日本株をメインに投資している私が、1年間米国株へ投資したらどうなったのか、その結果を報告したいと思います。
Contents
2019年の市況振り返り
2019年のダウ平均推移は以下の通りでした。

貿易戦争で総悲観だった2018年末から2019年の末にかけてダウは大きく上昇しました。
途中6月、7月に比較的きつめの下落がありましたがそれらは全て調整の範囲に収まり、12月に入ってからは連日史上最高値を更新し続けています。
12月の上昇に一番大きく起因したのはやはり以下のニュースでしょう。
2018年の大暴落を引き起こした米中貿易摩擦がやっと第一弾の合意に達したことで、今後の進展への期待買いも入り株価は大きく上昇しました。
足元の経済指標はかなりボロボロで実体なき株価上昇なので少し怖い面もありますが、株価は半年先を織り込むと言われているのでまだ正常の範囲内なのだと思います。
ただ一方で投資家心理を表すfear&greedは97とほぼ最高値まで振り切れており、ここらで一旦調整を警戒した方がよさそうです。(と書いている間に米軍がイランの司令官を殺害したニュースが入ってきて、リスクオフのムードが漂ってきました…)

2019年の1年間米国株投資をした結果
2019年の市況を振り返ったところで、日本株一辺倒だった私が1年間米国株に投資した結果をご報告します。
現在のポジションと損益状況
現在のポジションと損益状況は下記の通りとなりました。

2019年度は利確や損切りはしていないので、ここに映っている分がそのまま2019年のパフォーマンスとなります。
1年間米国株に投資した現時点での損益は全体で+14.5%となりました。
ダウ平均が22%上昇しているのに比べると物足りない気がしますが、途中で新規に購入したり買い増しした銘柄も多いため、この結果にはかなり満足しています。
お気づきの方もいらっしゃると思いますが、私のPFにはいつも損益率が-50%近くにもなる爆損銘柄が鎮座しておられます。
それは2019年のIPO銘柄であるLYFT様です。
「さっさと損切りすればよいのに…」という声も聞こえていますが、この銘柄は「安易にIPO銘柄に飛びついた」という私の2019年最大の失敗を象徴する銘柄であり、これからもその失敗を戒めるためにPFの片隅に置いておきます。
ポートフォリオのバランス
保有株の割合は下記のとおりです。

物流最大手の企業であるXPOが大半を占めます。他はどちらかというとハイテクセクターが多めのPFになっていますね。
私の投資方針が「長期投資でも成長性を最重視する」ことにあるため、どうしても今を時めくハイテク株を買ってしまいがちです。
暴落の予兆も迫っているので、2020年はもう少しセクターごとのバランスを考えてポートフォリオも調整していきたいと思います。
一方でPINSは次の決算までにもう少し増やすかもしれません。決算が悪ければ即切りの予定ですが…。
PINSの分析記事も書いているので良かったら参考にしてみてください。

1年間米国株に投資して分かったこと
頻繁な売買には向いていない
これは米国株を始める前から薄々分かっていたことですが、思っているより言語と時差の壁は大きく頻繁な売買は向いていません。
私が日本株に投資する際は決算説明資料や短信を読み込んで次の決算に向けて仕込みを行うため、短期~中期の時間軸で投資することが多いです。
しかし米国株においては以下の理由で短期的なトレードは難しいと感じました。
- 決算説明資料や短信がHPで公開されているものしかなく、詳細な情報が手に入り辛い
- 米国株の買い付け時手数料が割高
- 時差があるため短期的な急騰急落に対応し辛い
1点目に関して英語力さえあればホームページの資料を読み込めば良いだけなのですが、決算資料に使われている英語って結構難しい単語が多いのですよね。
企業分析の際はそれこそ何十社もの企業の決算を読み込むので、翻訳するのに時間がかかっているといくら時間があっても足りません!
そのため、情報が豊富な有名成長企業の株を長期目線で買うというのがコスパ的にも良いという結論に辿り着きました。
2点目は米国株の手数料の高さです。最近は最低手数料無料などキャンペーンがありましたが、基本的には「約定代金の 0.45%」が相場になっています。
日本株なら高くても約定代金の 0.1%なので、4倍以上の手数料がかかるんですよね…
頻繁に売買すればするほど手数料も高くなるので、特に短期トレードにおいては不利になるポイントだと思います。
3点目はやはりアメリカと日本との時差が12時間ちかくあるため、リアルタイムで相場を監視することが出来ないというデメリットです。
それはそれで急落時に不要な損切りをしなくてよいなどのメリットもあるのですが、チャートを見て売買する短期トレードでは不利に働きますね。
企業の株主還元への意欲が高い
米国では株主の利益追求を第一に置く企業が多く、企業価値もROEで判断されることが多いです。
ROEとは自己資本当期利益率のことであり、企業がどれだけ自分たちの資産(株主から出資してもらった資金)で利益を出しているかを表します。
ROEは以下の式で求められます。
ROE(%) = 当期純利益 ÷ 株主資本 × 100
そのため日本企業では利益が出たら内部留保することが多いですが、米国企業は積極的に自社株買いや増配を行い、株主資本を圧縮することでROEを高めようとします。
それらは株価の上昇にもつながるため、株主としてもメリットが多いですね。
また配当金の入金も日本では上期と下期の最大2回ですが、米国では四半期ごとの計4回に分散されている企業も多いです。
日本では割と株主は企業のお財布とされて散々な目に合うことも多かったので、それならば株主第一の米国株に安寧を求めるのも良いかと思います(笑)
ETFの種類が豊富
成長を続ける経済大国アメリカだからこそ、分散投資に使えるETFの種類も豊富です。
日本国内に上場しているETFの数が179なのに対して、米国では何と2,300本を超えるETFの種類があります。

出典:米国四季報で読み解く「アメリカETF」活用法(東洋経済)
ETFを一つ買っておくだけで、何十もの銘柄に分散投資することが出来るため自動的にリスクを抑えた投資が出来るようになります。
セクター別や高配当銘柄を集めたETFなんかもあるので、自分の好みに合ったETFを調べてみましょう。
まとめ
一昨年まで日本株オンリーだった私が米国株に投資した結果と感想をまとめてみました。
日本企業と米国企業には様々な違いがあるように、投資においても日本株と米国株では投資スタイルを変えていく必要がありそうです。
個人的には来期はより長期的な視点で、セクターごとのバランスを考えた投資スタイルに変えていく予定です。
日本株では中々成功できなかった人も、米国株に転身すれば一気に利益を出せる可能性も大いにあると思います。
口座開設も簡単にできたので、米国株に抵抗があるという方も是非一度試してみてはいかがでしょうか。
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私がメインで投資している日本株の投資成績を載せています。

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