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株価暴落のピンタレストは買い?PINSの個別株分析

突然ですがみなさんはピンタレスト(Pinterest)ってご存じでしょうか。

画像検索をテーマにしたSNSで、日本ではまだそこまで浸透していませんが世界中で3億人以上のユーザーがいるほど海外では名の知れたアプリです。

そんなピンタレストですが、先月決算をきっかけに大暴落しています。

今回はその大暴落の理由とこれからの投資判断に役立てるよう、ピンタレストの個別株分析をおこないます。

 

日本にいると米国株の情報って中々手に入りにくいですし、決算資料も英語ばかりで難しいですよね。

直近の決算情報をまとめたので、是非参考にしていただければと思います!

ピンタレストの基本情報

企業概要

ピンタレストは画像検索・共有できるアプリを提供しており、ユーザーは興味のある食べ物や場所をピン留めして他ユーザーと共有することが出来ます。

サービス名の由来は興味(interest)ピン止め(Pin)するという所から来ているようです。

twitterやインスタグラムが自分の過去をアップするのに対して、ピンタレストは自分の未来を共有するサービスとも言えるでしょう。

またピンタレストでは写真に外部リンクを付けることもできるので、ユーザーを他のサイトに誘導しやすくなっています。

 

アメリカを中心に広まりましたが、現在では全世界に広がり月間アクティブユーザー数は約3億人を誇ります。

主な収入源は広告収入ですが、他にも商品購入のプラットフォームを提供していたり、今後は動画広告にも注力していくようです。

PINSの基本指標

PINSの基本指標は以下の通りです。

・上場日:2019/5/16

・株価:18.76$

・時価総額:100.72億$(約1兆931億円)

・売上:7億5593万$(約823億9600万円) ※2018年度

・営業利益:-7400万$(約-80億6600万円) ※2018年度

・PER、ROE:N/A

・PSR:13.27倍

ピンタレストは今年の5月に上場したばかりのIPO株です。

時価総額は株価が暴落したとはいえまだ1兆円を超えています。この規模の赤字企業が上場してくるなんてさすがアメリカと言ったところです。

2018年度の売上は前年比約60%成長の7億5千万$となっています。営業利益こそ赤字ですが現在のペースで成長を続けていけば黒字化も近いと思われますね。

 

また赤字企業なので企業価値を測るためのPERやROEといった指標が利用できません。

代わりにPSR(株価売上高倍率)を使用します。PSRは時価総額 ÷ 売上高 で計算することができ、一般的に、PSRは20倍以上なら割高、0.5倍以下なら割安と言われています。

ピンタレストのPSRは13.27倍ということで極端に割高でもなければ割安でもない水準ですね。

ただ成長株の株価を左右するのは現在の企業価値ではなく、今後どれだけ成長する見込みがあるかです。

次に直近の決算を分析し、成長のペースを確認したいと思います。

直近の決算分析

ピンタレストの直近の決算は10月31日に発表された第3四半期決算でした。

これを受けて株価は20%以上の暴落を起こしています。

なぜこれほどの暴落を起こしたのでしょうか。決算発表資料からそれぞれの項目について確認していきたいと思います。

売上

2019年3Qの売上は約2億8000万$と前年に比べて約47%成長しました。

特に海外での売り上げの伸びが顕著ですが、まだまだ売り上げの大半はアメリカ国内ユーザーからのようです。

47%という成長率もものすごいですが、前年までの成長率と比べると低い水準であることが分かります。この辺りが株価が暴落した原因になっているのでしょう。

第2四半期が良かった分、見栄えが悪かったというのもありますね

経常利益

第3四半期の経常利益はEBITDA調整後で400万$の黒字、調整前が1億2500万$の赤字となりました。

EBITDAとは国による税法、金利、会計基準の違いを取り除いた利益の額のことであり、金利や設備投資を控除した状態ではピンタレストは黒字化を達成しているということが出来ます。

まぁ成長企業なので現在の利益額はそこまで注視する必要もないでしょう。

月間アクティブユーザー

ピンタレストのような広告収入や課金収入型のサービスにとって、月間アクティブユーザー(MAU)の推移は非常に重要です。

月間アクティブユーザーが多いほど収益化の機会が多くなるということですからね。

第3四半期のMAUは3.2億人で昨年比28%成長とそれほど悪い数字には見えません。

今期の数字だけでは分からないので、開示されている資料から直近3年間のMAUの推移をグラフにしてみました。

棒グラフがアメリカと海外それぞれのMAU数、折れ線グラフがY/Yの成長率です。

これを見るとアメリカ国内のMAU成長率は常に10%程度と低迷しており、MAU成長率を支えるのは海外ユーザーであることが分かります。

ただし、前述の売上比率で見た通り今のところ海外ユーザーは売り上げに寄与していません。MAUだと圧倒的に海外ユーザーの方が多いのですが、それが売上に直結しないのは厳しいですね。

さらに第2四半期はUSユーザーのMAUも伸びましたが、第3四半期になって伸び率が10%以下に落ちています。

昨年の2Qも同様のことがあったのでまだ悲観するような内容ではないと思うのですが、今後の成長率も注視していく必要がありそうです。

一人当たり平均売上額

月間アクティブユーザーと同じくらい重要なのが一人当たり平均売上額(ARPU)です。

第3四半期の資料ではアメリカ国内のARPUも+26%とMAUに比べて好調な成長率となっています。海外に至っては+127%とすごい伸びですね。

こちらも過去の資料からこれまでの推移をまとめてみました。

棒グラフがARPUで折れ線グラフがY/Yの成長率です。

一人当たりの売上額で見ても圧倒的にアメリカ国内のユーザーの方が課金している割合が多いようです。

海外が今年に入って驚異的な伸びを見せているのに対して、アメリカ国内のARPUは今回大きく下落しています。この下落が一時的なものなのかが短期的な勝負の分かれ目です。

今後アメリカ国内のMAUがARPUと共に回復してくるのか、はたまた海外のARPUも収益に寄与できるほど伸びてくるのか注視していきたいですね。

今後の展望について

ピンタレストの今後についてですが、直近の株価を回復させるためにはやはりアメリカ国内ユーザーのアクティブ数と一人当たり売上額をいかに増やしていくかが焦点になると思います。

長期的には海外ユーザーの一人当たり売上額が国内ユーザー並みに伸びてくれば、株価も一段上のステージに行くことが出来るでしょう。

 

2019年8月からは動画広告も新しく始めたとのことなので、それがどれぐらい売上に関与してくるのかも楽しみですね。

実際私も使っているのですがピンタレストは関連する画像を探し出してくる画像検索エンジンが優秀で、この技術力を使えば様々なサービスにも応用できると思います。

短期目線で不安の残る状態ですが、まだまだピークは先でしょう。技術力もある会社なので下がったら買い増しのスタンスで長期目線で投資していきたいと考えています。

※この記事は2019年第3四半期決算発表後の分析記事となります。第4四半期決算を分析した記事も書いているのであわせてどうぞ!

SNS界の3番手へ!ピンタレストの2019年第4四半期決算分析以前株価の暴落をきっかけにピンタレスト(ティッカー:PINS)に興味を持ち始め、株を購入すると同時に以下のような分析記事を書きました。 ...

 

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はるまき
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