最近株式市場ではゲーム関連株が盛り上がっています。
以下は私がウォッチしているゲーム関連株の日足チャートですが、ほとんどの銘柄が最近になって暴騰しています。
皆さんの中にもゲーム株で一攫千金を目指している人がいるのではないでしょうか。
ただゲーム銘柄は上手く乗れれば莫大な利益を手にできる反面、失敗すれば一気に資産が削られるいわばハイリスク・ハイリターンな投資と言えます。
今回は過去にゲーム株で大失敗した私が、ゲーム株の特徴と投資するにあたって注意すべき点を解説します。
私の過去の体験談はこちら↓
こちらでは小型ゲーム株の個別銘柄情報を紹介しています↓
Contents
ゲーム株の特徴
ゲーム株を制すにはゲーム株を良く知ることから始めましょう。
ここではゲーム関連株の2つの特徴について紹介します。
基本的にゲーム銘柄は割高(高PER,PBR)
基本的にゲーム関連株と言われる銘柄は割安度を示すPERやPBRが高い状態、つまり割高な状態にあります。
これは株探でゲームセクターをPER順に並べたランキングです。
日経平均のPERが大体12倍程度なのに対して、ゲームセクターで一番PERが低いエクストリームで15.4倍です。
またゲームセクターには経常利益が赤字の企業も多くPERが算出できない株も見られます。
PERだけで割高度を測ることは出来ませんが、指標上はゲーム関連株全般は割高ということが出来ます。
なぜゲーム関連株は割高なのか。
それは一発当てれば莫大な利益を企業が得ることが出来るからです。
2019年8月の月間売上予測が書かれているサイトがあったのでTOP5を抜粋してみました。
このように売り上げランキングトップのアプリなんかは1ヵ月で売り上げが100億を超えます。
ゲーム株には100億以下の低時価総額の銘柄も多いので、もしもそんな企業のアプリが売上トップ10に入ろうものなら大騒ぎですね。
このチャートはパズドラを当てたガンホー、モンストを当てたミクシィの月足チャートですが、最盛期はほんの1年間の間に株価が10倍以上にもなっていることが分かります。
ゲーム株が割高なのは株価にゲームがヒットするという期待値が乗っているからなのです。
信用買い残が多く株価の変動が激しい
株には現金や現物株を担保に資金の3倍を証券会社から借りて売買できる信用取引という制度があります。
信用買い残というのはその信用取引での買いがどれだけあるかを示します。
ゲーム関連株はセールスランキングという売り上げに直結する指標があるため個人の人気が高く、信用買いが多くなりやすい傾向があります。
信用買いは通常半年以内には売らなければならないため、信用買い残が多いということは短期目線の人が多いということでそれだけ株価の変動も激しくなります。
個人に人気のゲーム株といえばKlab(3656)ですね。
この会社は主にラブライブのゲーム(スクフェス)などを開発しており、最近も新しいラブライブのゲームがリリースされるということで注目を集めています。
赤丸で囲ったのが信用買い残です。
発行済み株式数が3,700万株ぐらいなので、約20%ぐらいが信用買いで占められているということですね。
信用買い残が多い銘柄は、空売り機関が標的にすることも多いので個人VS機関という構図になりやすいです。
ゲーム株に投資する時の注意点
ここからは実際にゲーム株に投資する時に気を付けるべきことを紹介します。
事前登録天井、リリース天井に注意
みなさんがゲーム株に投資するタイミングはいつでしょうか。
具体的に何か期待するゲームがあって、そのゲームの配信日前や開発に動きがあったタイミングでの投資になることが多いと思います。
その際に注意したいのが事前登録天井、リリース天井というものです。
ゲーム株の特徴で紹介したように、ゲーム株の株価は基本的にゲームへの期待から実際の業績より割高に推移しています。
「噂で買って事実で売れ」という格言があるように、期待値で上がっている株価はそれが事実になったときに売られる傾向にあります。
ゲーム株で言えば新しいゲームの事前登録やリリースに向かって株価は上げ続け、いざそれが始まった瞬間暴落して梯子を外されるのがよくあるパターンです。
一方でセールスが期待できるゲームなどはリリース後も株価は下がらず、その後のセルランギャンブルに移行します。
最近ですとコロプラを例にしてみてみましょう。
コロプラは最近人気になっているドラクエウォークの開発元で、ドラクエウォークは9/6事前登録、9/12にリリースとなっています。
そのコロプラのチャートがこちら。
勝負は6/3のドラクエウォーク発表日から始まっていました。
当初からドラクエウォークの噂は既に広まっており、開発元がどこになるのかでマネーゲームが起こっていました。
FFのゲームを開発している実績のあるgumi、元々位置ゲームをやっていたコロプラなど様々な候補が上がっており、コロプラのチャートを見ても発表日前に大きく上昇していることが分かります。
そしていざ開発元がコロプラと決まった後は大きく上昇していますが、その後は「事実で売れ」の格言通りだらだらと売られる展開が続きました。
そして事前登録開始とリリース日に向けて再度株価は上昇基調になりますが、それぞれのタイミングで大陰線をつけていますよね。
これが事前天井、リリース天井というものです。
しかし、大方の予想に反してドラクエウォークはなんと1週間以上セールスランキング1位をキープ!!
リリース天井を恐れずセルランギャンブルに持ち越した人大勝利の展開となりました。
コロプラの例ではリリース後も株価が暴騰する結果になりましたが、期待値がMAXになるタイミングで一旦ポジションを利確することは重要で、ゲーム株をやる上では常に頭に入れておいた方が良いでしょう。
事前登録やリリース日の節目はギャンブルになりやすく、一旦利確や損切りすることが重要
赤字企業の増資に注意
ゲームセクターには赤字企業も多いです。
それらの企業は資金繰りも悪く銀行から簡単に借入できないため、証券会社に確実に利益が出る条件を提示して出資してもらう方法をとります。
それが悪名高き「MSワラント」というものです。
MSワラントの説明は一言では難しいので下記のサイトを参考にしてみてください。
まぁざっくり言うと「既存株主の財布を犠牲に増資をする」というとんでもない増資方法ですね。
MSワラントが発表されると株価が下がり続けることが多く企業の信用も低下するので、企業側も考えて株価が高騰しているときに発表することが多いです。
そのため、急騰している赤字ゲーム銘柄に飛びつくのは危険で、買うにしても増資のことも常に考えて行動するようにしましょう。
ゲーム株が盛り上がる季節
最後にゲーム株が盛り上がりやすい時期を紹介します。
ゲーム株にとって一番大きなイベントは毎年秋に実施される東京ゲームショウ(以下TGS)でしょう。
TGSでは様々なゲーム会社が展示を行い、それに合わせて新作の発表がされることも多いのでゲーム株の売買が盛んになります。
あとは新ゲームのリリースは春~夏にかけて比較的多くなる傾向にあります。
個人的にはゲーム株を仕込むなら冬の間かな~と思います。セルインメイの法則にも従っていますからね!
セルインメイを検証した時の記事は↓
まとめ
私自身ゲーム銘柄が好きで良く投資していますが、正直長期投資には向かないと思います。
ガンホーやミクシィのようなオリジナルで爆発的人気のあるゲームがあればよいですが、それらの銘柄を見ても継続的な株価の上昇は望めません。
ただ長期投資に向かないからダメという訳ではなく、うまく波に乗ることが出来れば長期投資で得られる利益以上の金額を短期間で稼ぐことも可能です。
そのためには今回紹介した注意点を頭に入れつつ、いかに他の人が気づいていないタイミングで株を買うことが出来るかに尽きますね。
ハイリスクハイリターンなゲーム株ですが、用法容量を守って自分の無理のない範囲で投資するようにしましょう。
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