投資初心者向け

高配当ETFへの積立投資で暴落に備えよう

米中の貿易戦争も第一弾の合意に達し、最近ではダウ平均は史上最高値を更新し続けていますが山が高ければ谷が深いのも相場の特徴です。

米国市場が快進撃を続ける中、中国ではコロナウィルスの蔓延により経済活動が大幅に制限され日本にも次第に魔の手が伸びつつあります。

またアメリカ国内に目を向けても今年の11月3日には大統領選があり、トランプ大統領はそれに向けて様々な施策を打つことでしょう。それに伴い株式市場も大きく動くことが予想されます。

 

これまでのイケイケどんどんな市場ではハイテク株やS&P500に連動するインデックス投信を買っておけば安心でしたが、今後の波乱相場に備えるためには別のアプローチが必要になると思います。

そこで今回は不況にも強い高配当ETFについてご紹介します。高配当ETFとは何ぞやという方からどの高配当ETFが良いの?という方まで参考にしていただければ幸いです。

この記事の内容

・高配当ETFとは何か?

・有名な高配当ETFの特徴とメリット、デメリット

・不況に強いのはどのETF?

高配当ETFってなに?

そもそもETFってなに?高配当って具体的に何%ぐらい配当があるの?

投資を始めたばかりの方にはETFという言葉すら聞きなれないものかもしれません。

まずは高配当ETFとは何ぞや?を解説したいと思います。

ETFとは?

ETFとは「上場投資信託」のことで、ほぼ投資信託と同じようなものです。投資信託と言えば様々なファンドが株や債券等の金融商品に投資・運用して、その詰め合わせを金融商品として投資家に買ってもらうものをいいますね。

一般的に投資信託はその日の終わりに基準価額が設定されて投資家はその基準価額を元に買い付けを行いますが、ETFは株と同じように市場で取引され基準価額もリアルタイムに変わります。

つまりETFは株のように売買できる投資信託と言うことですね。

ETFと投資信託の特徴はざっくり以下の通りです。

投資信託 ETF
取得価格 1日1回基準価額が決定される リアルタイムに変化(取引時間中)
注文方法 決められた時間までに購入の申し込みをする 株のように指値で買い注文・売り注文を行う
手数料 信託財産留保額や換金手数料など(種類によって様々) 売買手数料や信託報酬

高配当ETFとは?

高配当ETFとはその名の通り、配当利回りの高い株を寄せ集めた投資信託となります。ETFや投資信託でも分配金と言って、株の配当金のようなものがもらえます。

特に人気の海外ETFであれば利回りは3~5%近辺のものが多く、東証一部上場企業の平均利回りが2%程度なことを考えるとかなり高配当といえます。

またETFでは何十銘柄にもわたって分散投資されているため、高配当株を個別に買うよりも断然リスクを抑えた運用が可能です。

高配当ETFに投資するメリット

・下落時でも安定した配当収入があるため投資計画が立てやすい

・自然と分散投資になり個別株よりもリスクを抑えた投資ができる

・手数料が割安なものが多い

通常のインデックス連動の投資信託やETFと比べたメリットは何といっても定期的に一定のインカムゲインを得ることが出来る点でしょう。

どれだけ相場が下落したとしても配当利回りに応じた収入は必ず得られるため、再投資に使っても良し、別の自己投資に使っても良しで色々な投資計画を立てることが出来ますね。

高配当ETFの種類と特徴

高配当ETFとは何かが分かったところで、ここからは具体的に有名な高配当ETFの種類とそれぞれの特徴を紹介していきます。

バンガード・米国高配当株式ETF【VYM】

高配当ETFで一番有名といえるのがこのVYMでしょう。

VYMはバンガードが手掛ける高配当ETFで、大型株の中でも予想配当利回りが市場平均を上回る銘柄を重点的に組入れたETFとなっています。

直近の配当利回りは3.32%で直近5年間のチャートは以下の通りです。

TradingViewより作成

この5年間での平均リターンは9.51%です。VTやVTIなどインデックスに連動する投資信託やETFにパフォーマンスは劣りますが、四半期ごとに配当金がもらえるので安定したキャピタルゲインを得ることが出来ます。

また信託報酬も0.06%とかなり良心的です。

またETFや投資信託を比較する際はどのセクターの組み入れ率が高いのかチェックしておきましょう。セクターによって景気への敏感度が全然違います。

VYMの主な組み入れセクターは以下の通り。

Vanguard社 HPより作成

高配当ETFとなるとどうしても配当利回りの高い金融セクターや不動産セクターの割合が高くなってしまいます。

これらのセクターは景気の波から受ける影響が大きく、不景気の際はガクッと下がってしまうのであまり構成比率が高いのは好ましくありません。

ただVYMは消費財やヘルスケアなど生活必需品セクターも多く組み入れられているため、成長株などが入っているVTIよりは安定性が高いと思います。

ポートフォリオS&P500高配当株式ETF【SPYD】

最近投資家に人気なのがこのSPYDです。SPYDはアメリカの有名なETF運用会社であるState Street社が2015年に始めた比較的新しい高配当ETFです。

直近の配当利回りは5.05%とVYMに比べて1.7%ほど高いです。直近5年間のチャートは以下の通り。

TradingViewより作成

3年間の平均リターンは8.37%とVYMと大差ありません。信託報酬は0.07%と若干VYMよりも高いですがほとんど変わりませんね。

気になる組み入れ銘柄ですが、SPYDではS&P500銘柄のうち高配当上位80銘柄を均等配分しており、年に2回組み換えを行っています。

利回りの低くなった銘柄を入れ替える「ダウの犬」って投資手法ですね

セクターの組み入れ比率は以下の通り。

State Street SPYD Factsheetより作成

不動産セクターの比率が一番大きく全体の2割以上を占めます。また金融セクターも1割組み入れらています。

配当利回り5%以上あるのは魅力ですが、その分VYMに比べて不況への耐性は低いと言えますね。まだ歴史もそれほど深くないETFのため、下落相場の時にどのような動きをするのか注意が必要です。

iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF【HDV】

最後にご紹介するのがHDVという高配当ETFです。こちらはかの有名なブラックロック社が2011年に始めた比較的歴史のあるETFとなります。

直近の配当利回りは3.27%で、こちらは他の二つの高配当ETFに比べてエネルギーセクターの比率が高いのが特徴です。

まずはチャートから確認してみましょう。

TradingViewより作成

この5年間での平均リターンは8.87%とこれも他二つの高配当ETFと変わりありませんね。信託報酬は0.08%で今回紹介した高配当ETFの中では一番高いです。(それでも十分安いですが)

ではセクター比率を見てみましょう。

BlackRock iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETFのページより作成

他の2つと比べてエネルギーセクターの比率が2割以上とかなり高いです。エネルギーセクターはかつて人気だったもののここ最近の値動きは鈍く、人気がないゆえの高配当となっている可能性があります。

ただエネルギーセクターも比較的景気敏感ではありますが、他のETFに比べて金融や不動産などのセクター比率が低い分、不況耐性は一番高そうです。

不況に強い高配当ETFはどれ?

ここまで3つの高配当ETFを紹介してきましたが、今回の本題である不況に備えて積み立てるならどのETFが良いのでしょうか。

どれも配当利回りが高く安定したインカムゲインを得られることは間違いないですが、基準価額の値下がりで配当を上回る損をしてしまったら元も子もありません。

 

ちょっと見辛いですが、それぞれのチャートを比較してみました。


TradingViewより作成

ローソク線がSPYD、水色の線がVYM,オレンジ線がHDVの推移です。

直近ではVYMが一番パフォーマンスが良いですね。HDVは大きな上昇こそないものの、その分下落幅も小さい印象です。SPYDの調子が悪いのは不動産セクターが下落傾向なのでしょうか。

 

暴落耐性を測るためにも、直近で株価が暴落した2018年12月17日~28日の週足からそれぞれの下落率を比較してみました。

ETF 期間内の最高値 期間内の最安値 下落幅 下落率
VYM 81.57 73.18 8.39 10.3%
SPYD 36.57 32.34 4.23 11.6%
HDV 87.6 79.39 8.21 9.4%

この通りHDVの下落幅が一番小さいという結果が出ました。配当利回りでは圧倒的なSPYDですが、基準価額の上下は激しいのは注意が必要ですね。

安定性を求めるのであれば私はVYMかSPYDをおすすめします。

 

またVYMには楽天証券がやっている楽天・米国高配当株式インデックスファンド(通称:楽天VYM)というものがあります。これはVYMに連動する投資信託で、VYMと違う点として「円貨で購入可能」、「配当金を自動で再投資するコースが選べる」という特徴が挙げられます。

実は高配当ETFや米国株で配当金を受け取る際は、日本での税率約20%に加えて米国での税率10%が差し引かれた金額となっています。

本来であれば払う必要のない米国での税金が2重課税となるため、取り戻すためには確定申告が必要なんですね。

楽天・米国高配当株式インデックスファンドであれば、日本円で投資できる上に2重課税も発生しないため確定申告の手間もかかりません。

ただし信託報酬が0.132%とVYMに比べると倍以上かかります。まぁそれでも投資信託の中では格安な方なので、確定申告や再投資の手間をかけたくないという人にはおすすめです。

まとめ

今回は高配当ETFで暴落に備えるということで、様々なETFを紹介しました。

高配当ETFは主にディフェンシブセクターで構成されていることもあり、比較的不況には強いという特徴があります。

また景気後退時でも3ヵ月に1回必ず配当金がもらえるというのは非常に心強いですよね。

 

高配当投資を行う上で最も重視すべきなのは安定性だと思います。今は高配当を維持できても将来的に株価が下がったり配当利回りが下がっては意味がありません。

投資先を選ぶ際はセクター比率やチャートの動きもしっかりチェックしておきましょう

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はるまき
年齢 : 30代前半 性別 : 男 職業 : IT企業勤務、日本株投資家、初心者ブロガー Love : 水泳、テニス、英語、投資に関すること 時は人生100歳時代!お金にまつわるあれこれを20代、30代の目線から真剣に考えていきたいと思います!